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契約書テンプレート

法人 — 債権回収 —

催告・交渉

4-1 支払催告書(内容証明郵便)

心理的圧迫と時効中断のための強力な督促を行う書式です。
普通郵便での催告に応じない場合や、支払いの意思が見られない悪質なケースにおいて、郵便局が文書の内容を証明する内容証明郵便で送付します。
差出人の強い意志を伝えることで相手方に心理的プレッシャーを与え、裁判外での解決を促す効果が期待できます。
また、配達証明を付加することで到達の事実を客観的に証明でき、消滅時効の完成猶予という法的な効力を確実に生じさせるための重要な証拠書類となります。

4-2 債権譲渡通知書

第三者に対する債権を譲り受けた事実を通知する書式です。
自社が取引先から、その取引先が有する別の会社に対する売掛金などの債権を譲り受けた際、債務者に対して債権者が変更したことを知らせます。
債権譲渡を債務者や第三者に対抗するためには、譲渡人から債務者への通知、または債務者の承諾が必要となります。
実務上は、確定日付のある証書である内容証明郵便などによって通知を行うことで、二重譲渡などのトラブルを防ぎ、自社の権利を確実に保全することができます。

4-3 準消費貸借契約書

既存の債務(売掛金や未払金など)を、金銭の貸し借りに基づく債務(消費貸借)に切り替えるための契約書です。
取引先が売掛金の支払いを滞納している場合などに、その未払い分を「借入金」として扱い、新たな返済条件(分割払い、利息、遅延損害金など)を定めます。
これにより、債権の存在と金額が明確になり、時効の更新や連帯保証人の追加など、より確実な債権回収を図るための法的な基盤を整えることができます。

4-4 相殺契約書

互いに同種の債権(金銭債権など)を有している場合に、その債権を対当額で消滅させる合意をするための契約書です。
取引先に対して売掛金を有する一方で買掛金などの支払い義務も負っているケースにおいて、双方の債権を相殺することで決済の手間を省き、確実な債権回収と同じ効果を得ることができます。
単独の意思表示による相殺も可能ですが、後日の紛争を予防し、合意による相殺であることを明確にするために作成します。法律上の厳格な相殺要件を満たさない場合でも、合意により相殺を可能とするメリットがあります。

4-5 債務承認弁済契約書

債務者に債務の存在を認めさせ、分割払い等の条件を定める契約書です。
取引先が支払遅延を起こしているが、一括払いは困難であると申し出た場合などに、現在の未払い残高を確定させた上で、新たな返済スケジュールを合意します。
口頭での約束ではなく書面化することで、後日のトラブルを防止し、時効の更新効力も生じさせます。
連帯保証人の追加や遅延損害金の利率、期限の利益喪失約款などを盛り込むことで、将来の不履行に対する回収の確実性をより高めることができます。

4-6 代物弁済契約書

本来の債務(金銭の支払いなど)に代えて、別の財産権(不動産や動産、債権など)を移転することによって債務を消滅させるための契約書です。
取引先が資金繰りに行き詰まり、現金での支払いが困難な場合でも、自社にとって価値のある資産を譲り受けることで実質的な債権回収を図ることができます。
対象財産の評価額が債務額を下回る場合の残債務の扱いや、契約不適合責任などの条件を明確に定めることで、後日のトラブルを防止し、確実な清算を実現します。

4-7 債務免除契約書

債権者が債務者に対して有する債権(貸付金や売掛金など)の全部または一部を免除し、債務を消滅させるための契約書です。
取引先の経営再建を支援する場合や、実質的に回収不能な不良債権を税務上損金処理(貸倒損失)するための明確な証拠として作成されます。
単なる口頭での免除も法的には有効ですが、後日の言った言わないのトラブルを防止し、税務署に対して免除の事実と時期を客観的に証明するため、書面化することが実務上不可欠です。

法的手続(簡易)

4-8 支払督促申立書

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裁判所を通じた簡易で迅速な支払命令の申立てを行うための書式です。
金銭の支払いを求める場合において、相手方の住所地を管轄する簡易裁判所の書記官に対し、証拠の審査なしで支払督促を発付してもらうよう申し立てます。
通常の訴訟に比べて申立手数料が半額であり、書類審査のみで手続きが進むため、相手方が債務の存在を争っていない場合には非常に効率的な回収手段となります。
相手方から異議が出なければ仮執行宣言が付与され、強制執行による回収手続きへと移行することが可能です。

4-9 少額訴訟訴状

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60万円以下の金銭の支払いを求める簡易的な訴訟を提起する書式です。
少額の売掛金や貸金などの回収において、通常の訴訟よりも迅速な解決を図るため、原則として1回の期日で審理を終え、直ちに判決が言い渡される特別な訴訟手続きを利用します。
証拠は即時に取り調べることができるものに限られますが、時間的コストを抑えて法的解決を得ることができるのが大きなメリットです。
相手方が通常訴訟への移行を求めた場合は、通常の訴訟手続きによって審理されることになります。

担保・保証

4-10 抵当権設定契約書

不動産を担保に取るための抵当権を設定する契約書です。
高額な金銭を貸し付けたり、継続的な取引で多額の売掛金が発生したりする場合に、債務者または第三者が所有する土地や建物に担保権を設定します。
対象不動産の占有は設定者に残したまま、万が一債務不履行が生じた際には、競売手続き等によってその不動産の換価代金から優先的に債権を回収することができます。
契約締結後は、第三者に対抗するために速やかに法務局で抵当権設定登記の手続きを行うことが必須となります。

4-11 根抵当権設定契約書

継続的な取引から生じる不特定の債権を極度額の範囲内で担保する契約書です。
企業間の継続的な商品売買や銀行の当座貸越契約など、日々増減する複数の債権を一括して担保するために、不動産に対して根抵当権を設定します。
通常の抵当権とは異なり、一度設定すれば債権がゼロになっても担保権は消滅せず、将来発生する債権も極度額を上限として担保され続けるため、取引のたびに登記を行う手間が省けます。
取引先との長期的な信用関係を構築し、反復継続する債権を効率的に保全します。

4-12 質権設定契約書(動産)

動産を担保に取るための質権を設定する契約書です。
債権回収の担保として、債務者や第三者から動産や債権の引き渡しを受け、債務が弁済されるまで留置します。
万が一弁済がなされない場合には、その担保目的物から優先的に弁済を受けることができる強力な権利であり、特に動産質権は目的物の占有を奪うため、債務者に対する強い心理的返済圧迫効果があります。
債権質権の場合は、第三債務者への通知等が対抗要件となり、確実な回収を図る上で非常に重要な手続きとなります。

4-13 質権設定契約書(株式)

債務者や第三者が所有する株式を担保として差し入れさせるための質権を設定する契約書です。
不動産などの有力な担保を持たない企業や経営者に対する債権保全策として、保有する自社株や他社株を担保に取ります。債務不履行時には質権を実行して株式を換価し、債権の回収に充てることができます。
株券発行会社の場合は株券の引き渡し、株券不発行会社の場合は株主名簿への記載・記録が第三者に対する対抗要件となるため、契約締結と併せて確実な手続きを行うことが重要です。

4-14 譲渡担保設定契約書

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所有権を移転する形式で動産等を担保に取る契約書です。
機械設備や在庫商品などの動産を担保とする際、質権のように占有を債権者に移さず、所有権のみを形式的に債権者に移転させ、目的物は引き続き債務者に使用させる方法です。
債務者が事業を継続しながら担保を提供できるため、企業金融において非常に使い勝手が良く、実務上広く利用されています。
債務不履行時には、目的物を売却して換価したり、そのまま自らの所有物として清算したりすることで債権の確実な回収を図ります。

4-15 集合動産譲渡担保設定契約書

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倉庫内の在庫商品や工場内の機械設備など、場所や種類を指定してひとまとめにした複数の動産(集合動産)を対象として譲渡担保を設定する契約書です。
個々の動産が日々入れ替わる場合でも、指定された範囲内にある動産全体を一つのまとまりとして担保に取ることができます。
不動産などの有力な担保を持たない企業が、自社の在庫などを活用して資金調達を行う際に非常に有用です。
動産譲渡登記制度を利用することで、第三者に対する対抗要件を具備することが一般的です。

4-16 集合債権譲渡担保設定契約書

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将来発生する複数の債権をまとめて担保に取るための契約書です。
債務者が特定の取引先に対して現在有している、または将来取得する予定の売掛金などの債権をひとまとめにして、自社の債権の担保として譲り受けます。
不動産などの有力な担保を持たない企業であっても、自社の営業キャッシュフローを生み出す将来債権を担保として活用できるため、資金調達や信用補完の手段として極めて有用です。
債権譲渡登記制度を利用することで、第三者に対する対抗要件を具備することが一般的です。

4-17 連帯保証契約書

第三者に主債務者と連帯して債務を保証させるための契約書です。
取引先の信用力に不安がある場合などに、代表者個人や関連会社を連帯保証人とし、主債務者と全く同じ重い責任を負わせることで債権の保全を図ります。
通常の保証とは異なり、連帯保証人には催告の抗弁権や検索の抗弁権がないため、債権者はいきなり連帯保証人に対して全額の支払いを請求することが可能です。
個人を根保証人とする場合は、極度額の定めや書面での合意が法律上厳格に要求されるため注意が必要です。

4-18 連帯保証契約書(根保証)

継続的な取引から生じる不特定の債務を包括的に保証させる契約書です。
特定の取引基本契約に基づき、将来にわたって反復継続して発生する売掛金債務などを、一定の極度額の範囲内で保証人にまとめて保証してもらいます。
個別の取引ごとに保証契約を締結する手間を省くことができ、継続的な商取引において代表者個人に会社の債務を保証させる際などに広く利用されています。
民法改正により、個人が根保証人となる場合には極度額を書面で定めなければ無効となるなどの厳格な要件があります。

保全手続

4-19 仮差押命令申立書(不動産)

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訴訟の前に債務者の不動産を仮に差し押さえるための申立書です。
裁判で勝訴しても、その間に債務者が不動産を売却したり隠匿したりしてしまっては回収が不可能になるため、現状のまま凍結させる保全処分を裁判所に求めます。
債務者に知られることなく迅速に手続きが進められ、裁判所の決定により不動産登記簿に仮差押えの登記がなされるため、事実上その不動産の処分を禁止する強力な効果があります。
申し立てにあたっては、一定の担保金を法務局に納める必要があります。

4-20 仮差押命令申立書(債権)

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預金や売掛金などの債権を仮に差し押さえるための申立書です。
訴訟手続きによる確定判決を待っている間に、債務者が銀行預金を引き出したり、第三債務者からの売掛金を回収して消費したりするのを防ぐための保全処分です。
裁判所から第三債務者に対して命令が送達されることで、債務者への支払いが禁止され、債権の保全が図られます。
特に銀行預金の仮差押えは、債務者の事業活動に直接的な打撃を与えるため、早期の和解や任意の支払いを引き出すための強力なプレッシャーとして機能します。

4-21 占有移転禁止の仮処分命令申立書

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建物の明渡しを求める前に占有の移転を禁じる保全処分の申立書です。
賃料不払いを理由に建物の明渡し訴訟を提起する予定であっても、訴訟中に債務者が別の第三者に占有を移転してしまうと、勝訴判決を得てもその第三者には強制執行できなくなります。
このような事態を防ぐため、現在の占有者を固定し、他への占有移転を法的に禁止するよう裁判所に求めます。
不動産明渡し事件においては、本案訴訟を無駄にしないための不可欠な事前措置として、実務上極めて高い頻度で利用される手続きです。

訴訟手続

4-22 訴状(通常訴訟・売買代金請求)

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売買代金の支払いを求める通常の訴訟を提起するための訴状です。
商品の納品を完了したにもかかわらず、取引先が正当な理由なく代金の支払いを拒否したり、長期にわたって遅延したりしている場合に、裁判所の公的な判断を求めて訴えを起こします。
契約の成立、商品の引き渡し、代金の支払い時期の到来といった要件事実を的確に主張し、契約書や納品書などの客観的な証拠を添付して提出します。
勝訴判決を得ることで、最終的に相手方の財産に対する強制執行が可能となり、回収への道が開かれます。

4-23 訴状(通常訴訟・貸金返還請求)

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貸したお金の返還を求める通常の訴訟を提起するための訴状です。
金銭消費貸借契約に基づき資金を貸し付けたが、返済期日を過ぎても元本や利息の支払いが行われない場合に、法的手続きによって回収を図るための第一歩となる書面です。
金銭の交付、返還の合意、履行期の到来などを法的に整理して主張し、借用書や振込明細などの証拠書類を添えて裁判所に提出します。
相手方が争う姿勢を見せている場合や、請求額が高額で少額訴訟の対象外となる場合に、この通常訴訟の手続きが選択されます。

強制執行

4-24 不動産強制競売申立書

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債務者の不動産を競売にかけて回収を図る強制執行の申立書です。
勝訴判決や執行証書などの債務名義を得た後、債務者が任意に支払わない場合に、債務者所有の土地や建物を裁判所の手続きによって強制的に売却させます。
売却代金から配当を受けることで債権の回収を実現する強力な手段ですが、手続きには予納金が必要であり、競売完了までに数ヶ月から1年以上の期間を要することが一般的です。
対象不動産に優先する抵当権などが設定されている場合は、無剰余取消しに注意する必要があります。

4-25 債権差押命令申立書(預金)

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債務者の銀行預金を差し押さえるための強制執行申立書です。
債務名義を取得した後、最も迅速かつ効果的な回収手段の一つとして、債務者が金融機関に有する預金返還請求権を差し押さえ、裁判所を通じて直接取り立てを行います。
申し立てが認められると、裁判所から銀行に命令が送達され、その時点での預金残高が凍結されるため、債務者は預金を引き出すことができなくなります。
対象となる金融機関や支店を特定する必要があるため、事前の財産調査が成功の鍵を握る実務上極めて重要な手続きです。

4-26 債権差押命令申立書(給与)

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債務者の給与を差し押さえるための強制執行申立書です。
個人に対する債権回収において、債務者の勤務先に対して支払われる給与債権の一部を差し押さえ、勤務先から直接支払いを受ける手続きです。
労働者の生活保障の観点から、原則として給与の4分の1までしか差し押さえることができませんが、退職しない限り継続的な回収が見込めます。
勤務先に借金の事実が知られるため、申し立て自体が債務者への強い心理的圧力となり、任意の弁済を促す効果もあります。

4-27 動産執行申立書

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債務者の現金や物品を差し押さえるための強制執行申立書です。
執行官が債務者の自宅や事務所に直接赴き、現金や貴金属、換価価値のある什器備品などの動産を捜索・差し押さえ、それを売却して債権の回収に充てる手続きです。
現代では高価な動産を所有しているケースは少なく、空振りに終わることも多いですが、執行官が直接訪問することによる心理的プレッシャーは非常に大きいです。
他の財産が見つからない場合や、債務者にプレッシャーを与えて話し合いのテーブルに着かせる目的で利用されます。

財産調査

4-28 財産開示手続申立書

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裁判所に債務者を呼び出し財産を開示させる手続の申立書です。
強制執行を申し立てたいが債務者の財産が不明な場合に、債務者本人を裁判所の期日に出頭させ、自らの財産状況について陳述させる制度です。
正当な理由なく出頭しなかったり、虚偽の陳述をしたりした場合には、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金という刑事罰が科されるため、債務者に対する強い強制力が働きます。
この手続きによって得られた情報を元に、預金や不動産の差し押さえなどの具体的な強制執行手続きへと進むことが可能です。

4-29 第三者からの情報取得手続申立書

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金融機関等から債務者の財産情報を取得する手続の申立書です。
債務者の財産が不明な場合に、裁判所を通じて、銀行や市町村、登記所などの第三者機関から、債務者の預金口座、勤務先、不動産に関する情報を提供してもらいます。
特に預金情報の取得は、本店を一括して照会できるため非常に有用であり、財産開示手続きを経ることなく直接申し立てることが可能です。
実効性の高い債権回収を実現するための強力な武器として、民事執行法改正により新設された重要な制度です。

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