会社内紛争・内部統制のQ&A
- Q 不正を行った取締役を解任したいのですが、どのような手続きが必要ですか?
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A
取締役の解任は、いつでも株主総会の普通決議(議決権の過半数が出席し、出席株主の議決権の過半数の賛成)によって行うことができます。ただし、正当な理由なく解任した場合は、会社が損害賠償請求を受けるリスクがあります。
- Q 監査役が機能しておらず、取締役の違法行為を見逃している場合、どうすればよいですか?
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A
監査役が任務を怠り会社に損害を与えた場合、会社や株主は監査役に対して損害賠償を請求できます。また、監査役の監査が不十分であると判断される場合は、株主総会で新たな監査役を選任したり、外部の専門家による調査を実施したりするなどの対応が考えられます。
- Q 退職予定の従業員による顧客情報の持ち出しを防ぐには、どのような対策が有効ですか?
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A
在職中からアクセス権限の管理やログの監視を徹底することが重要です。退職時には、秘密保持誓約書を提出させ、会社の情報資産をすべて返還したことを確認します。また、競業避止義務契約を締結することで、同業他社への転職による情報漏洩リスクを軽減できます。
- Q 代表取締役と他の取締役の間で経営方針を巡り対立が生じています。法的な解決手段はありますか?
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A
取締役会設置会社であれば、取締役会の過半数の賛成により、代表取締役を解職(代表権を剥奪)することができます。ただし、取締役としての地位は失われないため、取締役から解任するには株主総会の決議が必要です。
- Q 社内で横領などの不祥事が発覚した場合、初期対応として何をすべきですか?
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A
まずは事実関係を客観的に調査するため、社内調査委員会(事案によっては外部の弁護士等を含む第三者委員会)を設置します。証拠隠滅を防ぐための措置を講じるとともに、被害の拡大防止、関係当局への報告、適時開示などの対応を迅速に行う必要があります。
- Q 株主から会計帳簿の閲覧請求がありました。拒否することはできますか?
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A
総株主の議決権の3%以上を有する株主からの請求であっても、請求が株主の権利の確保や行使に関する調査以外の目的である場合や、会社の業務を妨害する目的である場合など、会社法が定める拒否事由に該当すれば拒否することができます。
- Q 取締役が会社の承認を得ずに、会社と競合する事業を営んでいることが判明しました。どう対応すべきですか?
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A
取締役の競業避止義務違反に該当します。会社は、当該取締役に対して競業行為の差し止めを請求できるほか、会社が被った損害の賠償を請求できます。また、取締役の解任事由にも該当します。
- Q 内部監査部門はどのような役割を担うべきですか?
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A
内部監査部門は、経営目標の達成に向けて、業務が法令や社内規程に従って適正かつ効率的に行われているかを独立した立場で評価・検証する役割を担います。問題点を発見した場合は経営陣に報告し、改善に向けた提言を行います。
- Q 会社が取締役に対して損害賠償を請求する場合、誰が会社を代表して訴訟を行いますか?
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A
会社が取締役を訴える場合、監査役設置会社においては監査役が会社を代表します。監査役非設置会社の場合は、株主総会が会社を代表する者を定めます。
- Q 従業員の不適切なSNS投稿による炎上リスクを防ぐため、どのようなルールを設けるべきですか?
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A
ソーシャルメディア利用ガイドラインを策定し、業務上知り得た機密情報や個人情報を発信しないこと、会社を代表するような発言を控えること、他者の権利を侵害しないことなどを明確に規定し、従業員教育を徹底することが重要です。
- Q 少数株主権とはどのような権利ですか?また、行使するための要件を教えてください。
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A
少数株主権とは、一定の割合または数の株式を保有する株主のみが行使できる権利です。代表的なものに、株主総会招集請求権(総株主の議決権の3%以上を6ヶ月前から保有)や、帳簿閲覧請求権(同3%以上)などがあります。経営陣の不正を追及したり、会社の情報を取得したりする際に活用されます。
- Q 株主総会の決議内容に法令違反がある場合、どのような対応をとることができますか?
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A
株主総会の決議内容が法令に違反している場合、株主等は「株主総会決議無効確認の訴え」を提起することができます。この訴えはいつでも提起可能であり、勝訴すれば決議は最初から無効であったことになります。
- Q 株主総会の招集手続きに不備があった場合、決議を取り消すことはできますか?
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A
招集手続きや決議の方法が法令や定款に違反している場合、または著しく不公正な場合、株主等は決議の日から3ヶ月以内に「株主総会決議取消しの訴え」を提起できます。ただし、違反が重大でなく、決議に影響を及ぼさないと認められる場合は、裁判所の裁量で棄却されることもあります。
- Q 取締役会や株主総会で意見が対立し、何も決められない「デッドロック」状態に陥った場合、どうすればよいですか?
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A
デッドロック状態を解消するためには、株式の買い取り交渉、第三者への会社売却(M&A)、会社分割による事業の分離などの方法が考えられます。最終的な手段として、裁判所に会社の解散を請求する「会社解散の訴え」を提起することも検討されます。
- Q 企業におけるコンプライアンス体制を構築するためには、まず何から始めるべきですか?
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A
まずは経営トップがコンプライアンス重視の姿勢を明確に打ち出すことが重要です。その上で、行動規範や倫理規程を策定し、従業員への教育・研修を定期的に実施します。また、内部監査部門の設置や内部通報制度の導入など、実効性のある体制を整備する必要があります。
- Q 内部通報窓口を設置する際の留意点は何ですか?
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A
通報者が不利益な取り扱いを受けないよう、匿名性の確保と通報者保護の仕組みを明確に規定することが重要です。また、社内窓口だけでなく、法律事務所などの外部窓口を設置することで、通報のハードルを下げ、制度の実効性を高めることができます。
- Q 取引先が反社会的勢力であることが判明した場合、どのように対応すべきですか?
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A
直ちに取引を停止し、契約を解除する必要があります。平時から契約書に「反社会的勢力排除条項(暴排条項)」を盛り込んでおくことが不可欠です。対応に際しては、不当な要求に屈せず、警察や弁護士などの専門家と連携して毅然とした態度で臨むことが重要です。
- Q パワハラやセクハラを防ぐために、就業規則にどのような規定を設けるべきですか?
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A
ハラスメントの定義を明確にし、会社としてハラスメントを一切容認しないという方針を明記します。また、懲戒処分の対象となること、相談窓口の設置と利用方法、相談者のプライバシー保護や不利益取り扱いの禁止などを具体的に規定する必要があります。
- Q 取締役の不正行為により会社が損害を被った場合、株主は取締役の責任を追及できますか?
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A
株主は、会社に対して取締役の責任を追及する訴え(株主代表訴訟)を提起するよう請求できます。会社が一定期間内に訴えを提起しない場合、株主自身が会社に代わって訴えを提起することができます(公開会社では6ヶ月前から株式を保有していることが要件)。
- Q 会社法上、内部統制システムの構築義務があるのはどのような会社ですか?
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A
取締役会設置会社のうち、大会社(資本金5億円以上または負債総額200億円以上)には、内部統制システムの構築(基本方針の決定)が義務付けられています。それ以外の会社でも、リスク管理や業務の適正を確保するために、自発的に構築することが強く推奨されます。